なにもしなくても、人はだれでも年をとっていきます。からだはどんどん成長して、おとなの外見になり、やがては老いて、ちょっとこわいですけど、いつの日にか死をむかえます。それはだれもが共通してたどる道です。そこに時間が流れています。
ただし、その道をどんなふうに歩いていくか、時間のなかに何をつめこんでいくかは一人ひとりがちがいます。
ここに、きみにいのちをふきこまれて生きてくる時間と、むだに過ごして死んだも同然の時間があるわけです。
わたしがこれから先、生きていられる残り時間は、きみにくらべるとずっと短いでしょう。けれども、それだけにいっそう、一瞬一瞬の時間をもっと意識して、もっと大事にして、せいいっぱい生きたいと思っています。
そして、できることなら、寿命というわたしにあたえられた時間を、自分のためだけにつかうのではなく、すこしでもほかの人のためにつかう人間になれるようにと、わたしは努力していきます。
なぜなら、他の人のために時間をつかえたとき、時間は一番生きてくるからです。時間のつかいばえがあったといえるからです。
考えさせられますね。
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