2011年12月23日金曜日

メサイア











ヘンデルという作曲家はだれもが知っている人でしょう。


けれども彼の生涯を知る人はそんなに多くないかもしれません。


 ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルは、きら星のごとき大作曲家たちの中にあって、特に波乱に満ちた人生を生きた人です。しばしば生活苦にあえぎ、病気に苦しめられ、人間関係に悩み、競争相手や移りきな聴衆に翻弄されました。そんな彼の頭上に、いつも星のように輝いていた一人の人物がいます。英国国王ジョージ二世の妃であったキャロライン王妃です。ヘンデルのよき理解者であり、また彼のために日々敬虔な祈りをささげる信仰者でもありました。彼女が没したとき、ヘンデルの人生は精神的な支柱を失って、大きな危機を迎えます。

 
 しかし、まさにその時、彼の頭上にさらに大きな、輝かしい、そして永遠に没することのない一つの星が上ったのです。それは、イエス・キリストでありました。かれは世俗オペラから宗教音楽の世界に足を踏み入れ、この分野で歴史に残る作品を書き上げました。それは不朽の名作「救世主(メサイア)です。この作品は彼の人生にも、また周囲の世界にも、計り知れない実りをもたらしました。芸術的に豊かな実りをもたらしただけでなく、人々の心に内的な変化を引き起こし、多くのいわゆる社会的弱者を救ったのです。


 伝記作家たちはこう伝えています。「『メサイア』は飢えた者を食べさせ、裸の者に衣を与え、孤児を養い育てた。」「おそらく他の作曲家のどの作品であっても、人間の苦しみを救済するためにこれほどの貢献はしていない」と。

来年のクリスマスの時期には、メサイアのDVDを教会で鑑賞したいなと思いました。

さあ、いよいよクリスマスを迎えます。ヘンデルの人生に大きな転機をもたらした救世主イエスとの出会いが、お一人おひとりの心にありますように。

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